設立趣旨

1990年代から始まったバブルの崩壊以後、日本経済は長い間低迷を続けてきた。21世紀に入り、若干一部の業種に景気回復の兆候がみられていた時期もあったが、2007年のサブプライム問題、2008年のリーマンブラザースの破綻などに端を発する「世界同時不況」が日本経済を100年に一度という大不況に陥れた。日本の企業の9割を占める中小企業、特に小規模事業者にとっては、最悪の経済状況であり、売上げ激減どころか事業運営に必要な融資さえまともにうけられない状況である。

とはいえ、経営とは自己責任であることは言うまでもない。こういった状況の中であってもいかに経営し、生き抜いていくかを経営者は模索していかなければならない。

では、とうやって生き抜いていくのかが大きな問題である。確かにこの不況でも経営手法によっては、大きく躍進している企業もあるが、それはごく一部であって、だれもがその方法を探し当てることができるわけではない。特に小規模事業者は、高齢化・後継者不足問題を抱えており、解決策の模索に困窮している現状がある。

さて、ここにひとつ解決策としてあげられるキーワードがある。
それは「ICT(情報通信技術)」である。
今や、ICTの進歩によって、世界はつながっているといっても過言ではない。これは、国、地域、企業、人とがICTによって、いつでもどこでも(ユビキタス)繋がるといった状況を創り出している。
つまりこの技術の進歩は、従来の経営商圏が一気に世界規模へと広がる可能性を示すものである。例えそこまでいかなくとも狭い地域から日本全土に向けて発信していくことは容易である。

そこで、当団体iPugは、地域経済を活性化すべく、地域の企業、特に小規模事業者に対しこの「ICT」を積極的に経営に取り入れていただき、充分に活用し売上向上を図れるよう、アドバイザーを育成しながら、各企業へ派遣する事業を行うものである。これによって、従来型の経営から脱却できなかった経営者や、高齢化・経営者不足に悩む経営者、さらに「ICT」を取り入れることに障壁のある経営者を、当団体が「ICT」によって「改善と躍進」へ導くことを目的として設立いたします。